世界を知る力、東アジア共同体の道: 寺島実郎・白永瑞 對話①

対話
白永瑞(左), 寺島実郎(右)

2010年 夏号 (通卷148号)

 

白永瑞(ペク・ヨンソ)延世大国学研究院長。同大史学科教授。『創作と批評』編集主幹。著書に『東アジアの帰還』『東アジアの地域秩序』(共著)など。
寺島実郎(てらしま・じつろう)三井物産戦略研究所会長。(財)日本総合研究所会長。多摩大学学長。著書に『世界を知る力』など。

寺島実郎は韓国ではさほど知られていないが、現在、日本で最も活動的で影響力のある代表的な知識人である。昨年夏、民主党が政権を取って以降、鳩山総理の「長年の友人で外交政策のブレーン」(『朝日新聞』2009年12月8日)としてマスコミの寵児になっている。また彼の著書『世界を知る力』は2010年1月に初版が出たが、3月末現在で13刷・15万部を突破したベストセラーである。
彼は産官学の境界を行き来する活動領域を持つ独特の経歴の持ち主である。総合商社・三井物産の戦略研究所会長であり、(財)日本総合研究所会長として公共政策の分析活動をするかたわら、多摩大学の学長でもある。またテレビやラジオ放送にしばしば出演し、時事問題に対して発言しながら旺盛な執筆活動も継続している。
私の周辺の日本の知識人は彼が視野の広い知識人として、アメリカをよく知っていながらも批判的な見解を持つ人物と口をそろえる。日本で長年刊行されている批判的月刊誌『世界』編集長の岡本厚は、彼の主張が学者や言論人でなく、ビジネス経験にもとづいた実物感覚から出ているところに強みがあるという。アメリカや中国などに精通した彼の立場は、『世界』誌の新たな変化を象徴する。『世界』誌で政治学者の坂本義和(本誌2009年冬号で紹介)とは互いに違う立場に立つが、彼とともに大きな位置を占めており、彼が毎月連載しているコラム「脳力のレッスン」は、2010年5月号で97回目を迎えている。
政権交代をなしとげた日本の民主党が、新たな韓日関係の道を開き、東アジアの平和と共生の時代を創り出せるか、『創作と批評』の読者とともに点検するために、彼との対談を準備した。事前に日本語で作成された質問書を送り、それにもとづいて対話が日本語で進められた。(白永瑞)

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